東京支局独身寮の思い出4
個性的な人物2人目。
クイズマニアの寮生がいた。
彼の部屋に入ると、当時先端を行く電化
製品が結構あった。
薄給の寮生に似つかわしくない代物であ
る。
全てクイズで当てた代物だと云う。
そんなに当たるものかと、にわかに信じ
られなかった。
本人曰く、予めクイズ用葉書を年間60
0枚も購入する。
スポーツ紙、週刊誌を何種か買う。
クイズに関連する資料を、統計的に整理
する。
百科事典も備えている。
相撲の優勝クイズ、マラソンのタイム、
着順予想クイズ等に挑戦する。
果てはパズルクイズまでも応募する。
結果として採算が取れ、お釣りがくると
云う。
相撲の桟敷席、お米も、貰ったそうだ。
そんな彼を見て、羨ましく思った。
しかし、私は彼ほど探求心も無く、真
似する気は起らなかった。
3人目。
一寸毛色が変わった癖である。
飲んで帰ってくると、歌謡曲を歌いだ
す。
歌を続けながら洗濯を始める。
これが正確にパタン化されている。
4人目。
前者と少し毛色が変わるが、矢張り飲
んで帰って寮に入ると、庭の中で居合
抜きをする。
気合を入れて、刀を切り結ぶ格好を繰
り返す。
以上の2名は、飲んで寮に戻ると、行
動センサーのスイッチがオンになる。
見事な癖と云うより他ない。
5人目。
締り屋さんである先輩の話である。
干してある下着や、洗面所で会った時、
着ている下着が自然に目に入る。
辛うじて繊維が繋がっており、引っ張
ると分解しそうで、経年オーバーと見
受けられる。
着てしまえば、服で隠れて見えないと、
本人至って気にすることが無い。
私も辛抱強いが、脱帽だった。
2年ほど先輩だったが、その後本省に
入った。
当時から25年ほど経て、札幌支局長
に栄転してきた。
私は第一線に出ていた。
支局次長が訪れ、札幌支局に戻らない
かとの支局長の伝言であると誘われた。
私は、第一線の営業が好きだと断った。
先輩の支局長は、その後第一線に出て
いる支局出身者の激励会を支局で開催
した。
この機会に、先輩支局長は、何故支局
を毛嫌いするのかと残念がった。
結果的に、その後定年1年前に支局に
戻って来た。
人間見た目で人物を判断してはいけな
いと思った。
断ったことを反省し、声をかけてくれ
たことに感謝している。
最後の一人になるが、殆ど目立たない
こだわりのない人物である。
ある日、寮に帰るのが遅くなり寮近く
の路地で屋台店を発見した。
あまり顔を合わせたことないこの寮生
だったので、引き込まれるように挨拶
をして合流した。
コップ酒を注文し、おでんを肴にして
飲みだした。
彼は自ら話すことなく、ちびりちびり
とスローペースだ。
小さな猪口で舐めるように飲んでいる。
凡そ屋台に似つかわしくない飲み方だ。
私は、間が持てず「いつもお猪口で飲
むんですか?」
「こんな飲み方が好きなんだ」と、ぽ
つりと云った。
屋台主も馴染みらしく、煙たがらず諦観
しているようだ。
このまま付き合っていると、夜を跨いで
しまう。
軽く会釈しお先に失礼した。
彼も同じく軽く会釈しただけだった。
かくして奇人、変人らしき個性のある寮生
に触れて、後ろ向きな寮生活に徐々に気持
ちがほぐれていった。
住み慣れてくると、現在の自分の身の丈に
合っていると思うようになっていた。
次は最後になるが、一番性に合った寮生を
紹介したい。
クイズマニアの寮生がいた。
彼の部屋に入ると、当時先端を行く電化
製品が結構あった。
薄給の寮生に似つかわしくない代物であ
る。
全てクイズで当てた代物だと云う。
そんなに当たるものかと、にわかに信じ
られなかった。
本人曰く、予めクイズ用葉書を年間60
0枚も購入する。
スポーツ紙、週刊誌を何種か買う。
クイズに関連する資料を、統計的に整理
する。
百科事典も備えている。
相撲の優勝クイズ、マラソンのタイム、
着順予想クイズ等に挑戦する。
果てはパズルクイズまでも応募する。
結果として採算が取れ、お釣りがくると
云う。
相撲の桟敷席、お米も、貰ったそうだ。
そんな彼を見て、羨ましく思った。
しかし、私は彼ほど探求心も無く、真
似する気は起らなかった。
3人目。
一寸毛色が変わった癖である。
飲んで帰ってくると、歌謡曲を歌いだ
す。
歌を続けながら洗濯を始める。
これが正確にパタン化されている。
4人目。
前者と少し毛色が変わるが、矢張り飲
んで帰って寮に入ると、庭の中で居合
抜きをする。
気合を入れて、刀を切り結ぶ格好を繰
り返す。
以上の2名は、飲んで寮に戻ると、行
動センサーのスイッチがオンになる。
見事な癖と云うより他ない。
5人目。
締り屋さんである先輩の話である。
干してある下着や、洗面所で会った時、
着ている下着が自然に目に入る。
辛うじて繊維が繋がっており、引っ張
ると分解しそうで、経年オーバーと見
受けられる。
着てしまえば、服で隠れて見えないと、
本人至って気にすることが無い。
私も辛抱強いが、脱帽だった。
2年ほど先輩だったが、その後本省に
入った。
当時から25年ほど経て、札幌支局長
に栄転してきた。
私は第一線に出ていた。
支局次長が訪れ、札幌支局に戻らない
かとの支局長の伝言であると誘われた。
私は、第一線の営業が好きだと断った。
先輩の支局長は、その後第一線に出て
いる支局出身者の激励会を支局で開催
した。
この機会に、先輩支局長は、何故支局
を毛嫌いするのかと残念がった。
結果的に、その後定年1年前に支局に
戻って来た。
人間見た目で人物を判断してはいけな
いと思った。
断ったことを反省し、声をかけてくれ
たことに感謝している。
最後の一人になるが、殆ど目立たない
こだわりのない人物である。
ある日、寮に帰るのが遅くなり寮近く
の路地で屋台店を発見した。
あまり顔を合わせたことないこの寮生
だったので、引き込まれるように挨拶
をして合流した。
コップ酒を注文し、おでんを肴にして
飲みだした。
彼は自ら話すことなく、ちびりちびり
とスローペースだ。
小さな猪口で舐めるように飲んでいる。
凡そ屋台に似つかわしくない飲み方だ。
私は、間が持てず「いつもお猪口で飲
むんですか?」
「こんな飲み方が好きなんだ」と、ぽ
つりと云った。
屋台主も馴染みらしく、煙たがらず諦観
しているようだ。
このまま付き合っていると、夜を跨いで
しまう。
軽く会釈しお先に失礼した。
彼も同じく軽く会釈しただけだった。
かくして奇人、変人らしき個性のある寮生
に触れて、後ろ向きな寮生活に徐々に気持
ちがほぐれていった。
住み慣れてくると、現在の自分の身の丈に
合っていると思うようになっていた。
次は最後になるが、一番性に合った寮生を
紹介したい。
この記事へのコメント